福岡で旗竿地の建て替えをおこなう注意点【メリットとデメリットを解説】
建て替えで住宅の建築をご検討している方の中には、その土地が旗竿地という方もいらっしゃると思います。しかし、旗竿地の場合、そもそも建て替えをおこなえるのかどうかも含めて、いくつか確認しておかなければならないこともあります。
本記事では、旗竿地の建て替えにはクリアしないといけない法律もあるため、メリットとデメリットに加えて注意点までわかりやすく解説します。
旗竿地とは
旗竿地とは、一般的な四角形に近い敷地とは異なり、敷地の間口が細長い形状の土地のことを指します。不整形地と呼ばれる形がいびつな土地の一種で、旗竿地の名前は旗のついた竿のような形状に由来しています。
主に都市部や住宅街などで見られる土地形態であり、建築物が道路から離れた位置に建てられます。そのため、いくつかのメリットとデメリットがあります。
旗竿地のメリット
旗竿地のメリットは以下の通りです。
それぞれ順番に解説します。
静かな居住環境で生活できる
旗竿地は、道路から奥まった位置に住宅を建築するのが一般的なため、静かな居住環境で生活をすることができます。また、通行人からの視線を避けやすいというのもメリットと言えるでしょう。
購入金額や固定資産税を抑えられる
同じ敷地面積であれば、整形地より不整形地のほうが割安になることが一般的です。不整形地の一種である旗竿地も、周囲の土地より安価な場合が多いでしょう。そして、土地が安いということは、固定資産在も安いということになります。
旗竿地のデメリット
旗竿地のデメリットは以下の通りです。
それぞれ順番に解説します。
間取りの制約
旗竿地は、道路から奥まった位置に住宅を建築するため、出入りに制約が生じる場合があります。また、土地の形状で駐車場の配置などがある程度決まるため、間取りにも制約が生じる場合があります。
日照や通風の制約
旗竿地は、周囲を建物などで囲まれていることが多いため、日照や通風が制約されることがあります。もし、建て替えの際に太陽光発電を取り入れたいという要望がある場合、太陽が当たりやすい箇所に設置するなどの対策が必要です。
旗竿地の建て替えの注意点【建築不可の場合も】
旗竿地の建て替えの注意点は以下の通りです。
それぞれ順番に解説します。
再建築不可の場合がある
住宅を建築する際には様々な法律が関わります。その中でも、旗竿地で特に注意が必要なのは、建築基準法の「接道義務」でしょう。接道義務とは、建築基準法第43条の「幅員4m以上の道路に敷地が2m以上接しなければならない」というものです。
もし、接道が2m未満であれば建築許可が受けられず、再建築不可となってしまうのです。道路と接する部分の幅(接道)は自治体ごとに異なる場合がありますが、一般的には2m以上とされています。ただし、再建築不可の場合でもリフォームは可能です。
建築・解体費用が高くなる
住宅の建築や解体には、クレーンや生コン車などの重機を用いることが一般的です。しかし、旗竿地の場合、建物が建っている場所までの通路の幅が狭い、つまり、接道義務を満たしていないような状況では、重機が通れないことがあります。
その場合、重機を使用せず人の手で作業する部分が増えてしまいます。人員や時間が多く必要になるため、費用が高くなってしまうのです。旗竿地の建て替えでは、建築費が高くなる可能性もあるため、余裕を持って予算をみておく必要があるということです。
柔軟な設計が必要になる
旗竿地は、周囲を建物などで囲まれていることが多いです。その場合、規格住宅のようにある程度決まった間取りの中から選んで建てる住宅は、隣の家と窓の位置が重なりプライバシーの確保が難しくなることもあります。
とはいえ、明るい家を作るためには採光計画は非常に重要な要素となります。旗竿地で建て替えをおこなう場合は、周囲の住宅の状況なども考えて、柔軟な設計をしてくれる建築会社に依頼すると良いでしょう。
旗竿地で建て替え不可の事例
再建築が不可になる場合があることをご説明しましたが、ここでは、具体的にどのような旗竿地が再建築を認められないのか図を使って解説します。
接道が2mに満たない
接道が2m未満しかないというケースです。改めて図をご覧いただくとイメージしやすいと思います。
通路幅が2mに満たない
接道は2m以上あるものの、建物に至るまでの通路内に2mに満たない部分があるケースです。間口は2m以上あるのになぜ?と思うでしょうが、防災や避難活動、道路の日照を確保するための規定です。
隣接する道路が「建築基準法の道路ではない」
隣接する道路が「建築基準法の道路ではない」ケースです。建築基準法では、原則として公道などの幅員4m以上のものを道路と言います。ただし、幅員4m未満であっても特定行政庁が指定した道路の場合は2項道路や、みなし道路として建築が可能な場合があります。
まとめ
本記事では、旗竿地の建て替えにはクリアしないといけない法律もあるため、メリットとデメリットに加えて注意点までわかりやすく解説しました。
旗竿地などの不整形地での住宅の建築には、土地に合わせたプランニングが可能な提案力、土地に関する知識が必要になります。土地に合わせた設計が得意な建築会社に依頼することが、暮らしてからの満足度を高めることにつながるでしょう。
反面、規格化された住宅を建築する建築会社の場合、窓の位置の重なりなどにより隣家とのプライバシー問題などに発展することも考えられます。旗竿地で建て替えをご検討している場合は、土地に合わせてゼロからプランを提案する福岡工務店へ、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
関連記事を見る
-
建替
2023.07.05
【まとめ】福岡で建て替えをおこなう際のポイントや注意したいことを解説
-
建替
2023.07.03
福岡で建て替えるなら気にしたい自然公園【福岡県内の対象エリアを解説】
-
建替
2023.06.29
福岡で建て替えるなら意識したいがけ条例【擁壁などの対策の方法を解説】
-
建替
2023.06.23
福岡で建て替えるなら要チェックの浄化槽【耐用年数や設置費用まで解説】
-
建替
2023.06.15
福岡で建て替えるなら注意したい隣地境界【よくあるトラブルなどを解説】
-
建替
2023.06.08
福岡で建て替えるなら先に確認したい地目【宅地に変更した事例まで解説】
-
建替
2023.05.27
福岡で建て替えるなら押さえたい都市計画【規制への対処方法などを解説】
-
建替
2023.05.18
福岡で建て替えるなら知っておきたい道路【法律を基に様々な状況を解説】
-
建替
2023.05.05
福岡で実家の建て替えをする場合の選択肢【古い実家の活用方法まで解説】
-
建替
2023.04.28
福岡で建て替えとリフォームでお悩みの方【判断に役立つ情報を教えます】
-
建替
2023.04.27
福岡で建て替えをおこなう際の建築の流れ【福岡工務店の流れを例に解説】
-
建替
2023.04.15
福岡で建て替えをおこなう際の価格や費用【付帯工事費や諸費用まで解説】