家づくりにかかるお金や費用について知る【建物本体費用や諸費用を解説】

家づくりにかかるお金や費用について知る【建物本体費用や諸費用を解説】

家づくりにかかるお金には、皆さんがイメージしやすい土地の費用と建物本体の費用の他に「付帯工事費用」や「諸費用」が含まれています。

聞きなれない言葉かもしれませんが、付帯工事費は総費用の10%程度、諸費用は総費用の15%程度を占めています。総費用2500万円の住宅であれば、付帯工事費が250万円、諸費用が375万円、合計すると約625万円が建物本体以外の費用ということになります。

本記事では、家づくりをおこなう上でかかるお金やかけなくてもいいお金、建物本体の費用から付帯工事費や諸費用までわかりやすく解説します。

 

 

 

家づくりにかかるお金の内訳

家づくりにかかるお金や費用について知る【建物本体費用や諸費用を解説】

冒頭で述べたように、家づくりの総額のうち建物本体にかかるお金は約75%、付帯工事費が約10%程度、諸費用などが約15%程度かかります。

 

 

付帯工事費とは

家づくりにかかるお金や費用について知る【建物本体費用や諸費用を解説】

付帯工事費とは、建物本体以外の工事にかかる費用を指します。代表的な付帯工事費は以下の通りです。

●解体工事関連費用
●造成工事関連費用
●基礎補強工事関連費用
●インテリア/電設関連費用
●エクステリア関連費用

それぞれ順番に解説します。

 

解体工事関連費用

建て替えや建物がある土地を購入した場合に必要となる、建物を解体する際にかかる費用です。中でも多くの費用を占めるのが建物の解体と廃棄物の処理です。

その費用も、建物の広さや構造、立地状況によって変わってきます。コンパクトな木造住宅であれば比較的安価になりますが、40坪を超える軽量鉄骨やRC造の住宅であれば、解体費用は高くなる傾向にあります。

また、隣の住宅との距離が近い場合は防音対策が必要となりますし、前面の道路が狭い場合は重機を使うことができず、手作業でおこなうことになれば割高になります。

 

造成工事関連費用

土地に家が建てられる状態にすることを造成と言います。一口に土地と言っても様々な状況がありますので、宅地として人が住む家を建てるために、十分な安全性のある土地に改良する必要があるのです。造成工事には以下のようなものがあります。

 

【整地】

整地は、傾斜や凹凸のある土地を平らにして固める作業です。他の造成をおこなった際にも、仕上げとして整地をおこないます。

 

【伐採/防草】

草や木が茂った土地には家を建てられないため、草や木を取り除く作業です。伐採しなければならない木が多くある場合は、伐採した木材の運搬費用が必要となる場合もあります。

 

【土盛り/土止め】

建築予定の土地が隣接する道路より低い場合に必要な工事です。土盛りは、土などを運んできて土地を高くする作業です。また、その際の土砂などが流れてしまったり、崩れてしまったりするのを防ぐために擁壁を設けるなどの作業を土止めといいます。

 

【残土処分】

土地を平らにする際に、切土という地盤や斜面を切り取る作業をおこなう場合があります。その際に出た余分な土を、決められた場所に運搬する作業が残土処分です。

 

基礎補強工事関連費用

地盤調査の結果、地盤が弱いと判断された場合は基礎補強工事が必要になります。表面の土の強度を上げる地盤改良や、地盤の固いところまで杭を打ち込むなどして、住宅建築に適した安全な地盤に整える作業です。

 

インテリア/電設関連費用

インテリアとしては、カーテンや家具の費用が必要となります。以前の家で使っていたものを、そのまま使用することもできますが、新居に合わせて新しく購入される方が多いです。

電設工事関連としては、エアコンや換気扇などの空調設置工事や、LDKや寝室の照明器具設置に必要な照明器具設置工事などがあります。

 

エクステリア関連費用

エクステリア関連費用は、庭や外構をつくるための工事費用です。庭には造園工事費用、外構には門柱や門扉、野外の給排水工事やフェンスやガレージなどがあたります。

 

 

諸費用とは

家づくりにかかるお金や費用について知る【建物本体費用や諸費用を解説】

諸費用とは、ローンに関連する費用や税金、保険料などを指します。代表的な諸費用は以下の通りです。

●登記費用
●印紙代
●不動産取得税
●住宅ローン手続き費用
●つなぎ融資費用
●火災・地震保険費用
●各種負担金など

それぞれ順番に解説します。

 

登記費用

住宅を建築する場合、法務局への登記の申請が必要です。建て替えであれば元の家を取り壊してからの滅失登記、家が完成してからの表題登記や所有権保存登記、住宅ローンを利用する際は抵当権設定登記をおこない、返済が終わると抹消登記をします。

このような登記をおこなうときに必要な税金が登録費用です。なお、2024年3月までの住宅取得であれば軽減税率が設定されています。福岡工務店が建築する長期優良住宅の場合、一般の住宅に比べてさらに負担を軽減することができます。

 

印紙代

印紙税は、国に納める税金のひとつです。建築を依頼する際の建築工事請負契約や、住宅ローンを利用する際の金銭消費貸借契約などがあります。郵便局などで収入印紙を購入して納めます。

建物の価格によって金額は異なりますが、福岡工務店で当てはまることの多い「1,000万円を超え5,000万円以下」という契約金額の場合、以下のようになります。

・建築工事請負契約/印紙税額10,000円(軽減税率の場合)
・金銭消費貸借契約/印紙税額20,000円

※軽減税率は2024年3月までに作成の場合

 

不動産取得税

住宅の新築などの不動産を取得した際にかかる税金です。不動産の価格(固定資産税評価額)に一定の税率をかけて計算します。

不動産取得税にも2024年3月までの住宅取得であれば軽減税率が設定されており、長期優良住宅の場合、一般の住宅に比べてさらに負担を軽減することができます。

 

住宅ローン手続き費用

銀行などの民間金融機関や、フラット35に代表される住宅ローンを借りる際にも様々な費用が必要となります。

 

【印紙税】

ローン契約書に貼付するものです。

 

【ローン保証料】

万が一、ローンの返済ができなくなった際の対策として保証会社に支払う保証料です。

 

【ローン事務手数料】

ローンを借りる金融機関や保証会社に払う手数料です。

 

【司法書士報酬】

法務局への登記申請を依頼するときに支払う費用です。

 

【団体信用生命保険料】

自己や病気など、万が一の際にローンを代わりに返済してくれる保険の保険料です。

 

【抵当権設定登録免許税】

住宅ローンを使用する際に必要な登記に関する税金です。

 

つなぎ融資費用

住宅を建築する場合、住宅ローンが実行される(実際に借り入れられる)タイミングは住宅が完成した時となります。しかし、建築においては着工時や中間金として分割して建築費用を支払う必要があるのが一般的です。

そのため、住宅ローンの借り入れができるまで「つなぎ」で借りるお金をつなぎ融資と言います。つなぎ融資には、印紙代や手数料や利息がかかります。福岡工務店では、少しでもお客様の利息などの負担を軽減できるよう、着工時には手付金などのお支払いをいただいておりません。

家づくりにかかるお金や費用について知る【建物本体費用や諸費用を解説】

 

火災/地震保険費用

住宅ローンを利用する場合、金融機関より火災保険や地震保険への加入が義務付けられている場合が多いです。建物の仕様や保険会社によって費用は異なります。

例えば、地震保険であれば、耐震等級1~3にそれぞれ割引率が設定されており、最高等級の耐震等級3であれば地震保険料が50%も優遇されます。

 

各種負担金など

地域などによって異なりますが、水道局に納付する給水負担金や放流負担金、伝統的な町並みが残る地域では街並み保全費などが必要となる場合があります。

福岡工務店では、諸費用のほとんどは家の完成時にまとめていただくため、ローンに組み込むことが可能です。頭金や手持ち金がない方でも安心してご依頼いただけます。

 

 

その他の費用

付帯工事費や諸費用の他に以下のような費用が必要となります。

●仮住まい費用(建て替えの場合)
●引っ越し費用
●式祭典費用

 

 

家づくりでお金をかけるべきところ、かけなくていいところ

家づくりにかかるお金や費用について知る【建物本体費用や諸費用を解説】

ここまで、家づくり全体の費用のうち、約25%にあたる建物本体以外にかかるお金についてご説明してきました。

付帯工事費や諸費用は、法令などが関連するものなので、費用を削ろうと思ってもなかなか難しいものです。そこで、建物本体について、「お金をかけるべきところ」「お金をかけなくていい(優先順位を下げてもいい)ところ」という視点でお伝えします。

 

家づくりでお金をかけるべきところ

 

【住宅性能】

住宅の高性能化が進み、しっかりとした建築会社に依頼すれば、一生どころか孫の代まで暮らせるほど長持ちする家が当たり前になりつつあります。

建築予算を抑えるためにローコストな建築会社に依頼するという方法もありますが、住宅の耐久年数はもちろん、日々の快適性に大きな差が出てしまいます。住宅性能が優れていれば、最近問題となっている光熱費の高騰に対しても、電気代の節約という形で長い目で見たときに家計へのメリットとなってくれます。

国が定める基準をクリアする断熱性や、C値(気密性)は最低でも1.0以下にしたいものです。また、地震大国日本の中でも地震の発生リスクが高いと言われる福岡で注文住宅を建築するのであれば、耐震等級3は当たり前の仕様としてお金をかけるべき部分です。

 

【特にこだわりたい部分】

注文住宅であれば、家族の理想に合わせて間取りやインテリアを設計することができます。福岡工務店のオーナー様から実際にアドバイスとしていただいたのは「こだわりたいポイントは妥協せずにつくる」ということです。

家事をする時間が長い方であれば、水回りの中心であるキッチンにこだわる。ひとりでゆっくり過ごせる時間を大切にしたい方であれば、書斎やワークスペースにこだわる。こだわりたいポイントはそれぞれ異なりますが、自身がこだわってつくったお気に入りの場所があることで、家への愛着が増し、ふとした時に落ち着ける空間となります。

家全体のバランスを取りながら、こだわり抜いた自分だけの場所づくりにお金をかけることで、暮らしの中で幸せを実感できるでしょう。

 

家づくりでお金をかけなくていい(優先順位を下げてもいい)ところ

 

【複雑な形状】

注文住宅を建てる際、Instagramなどを参考にしながら外観や内装について色々と考えられる方が多いです。中には大きな窓が全面的に貼られていたり、複雑な形状になっているデザインに惹かれている方もいらっしゃるでしょう。

そこで考えていただきたいのは、複雑な形状に意味があるのかということです。見た目のかっこよさも愛着という意味では大事かもしれませんが、全面窓や複雑な形状は、断熱性や気密性という性能面で不利になりやすいという特徴があります。さらにコストも割高になります。

また、内装における複雑さは、使いやすさという視点で見たときにどうなのか、落ち着いて考える必要があります。性能やコストの両面においては、総二階の正方形に近い形状のものが最良といえます。

 

【バルコニー】

建てる前には様々な用途を考えるバルコニーですが、実際にはあまり使わないという声が多いのも事実です。空気が乾燥しがちな高気密高断熱住宅では、洗濯物は室内干しでも十分乾きますし、1階で洗濯して2階に干すという移動が手間になってきます。

そのため、脱衣室にホスクリーンを取り付けて、洗ったその場で干せるランドリールームのようなつくりも多くあります。使わないものをつくることほどコストパフォーマンスの悪いことはありません。バルコニーが本当に必要かどうか、改めてご検討してみてください。

 

 

まとめ

家づくりにかかるお金や費用について知る【建物本体費用や諸費用を解説】

本記事では、家づくりをおこなう上でかかるお金やかけなくてもいいお金、建物本体の費用から付帯工事費や諸費用までわかりやすく解説しました。

福岡工務店では、諸費用のほとんどは家の完成時にまとめていただくため、ローンに組み込むことが可能です。また、お客様にとって楽な支払いスケジュールとなるよう、着工時には支払いが不要となっています。

総額費用と理想の暮らしのバランスを取りながら、お客様に最適な間取りを実現する完全自由設計の家づくりをおこなっております。家づくりにかかるお金について詳しく知りたい方や、コスパの良い家づくりをしたい方、住宅性能にこだわりたい方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。