2000万円で注文住宅の家を建てられるの？【家の特徴や家づくりの考え方】

家を建てる際は、住宅ローンの支払いを無理なく続けている範囲で予算を設定し、家を建てる計画を立てることは非常に重要です。

本記事では、2000万円の予算で注文住宅の家を建てられるのかどうか、2000万円の予算でどのような家を建てられるのかをわかりやすく解説します。

• 目次

• 1. 注文住宅の家を建てる費用
• 2. 快適な暮らしに必要な広さ
• 3. 2000万円で家を建てられるの？
• 4. 2000万円で家を建てる場合の建物
• 5. 2000万円で家を建てるのに向く人
• 6. 2000万円で家を建てるポイント
• 7. まとめ

注文住宅の家を建てる費用

初めに、フラット35を提供している住宅金融支援機構の調査を基に、注文住宅の家を建てる際の住宅建築費を確認してみましょう。

土地ありの場合

●住宅建築費/3478.9万円

土地なしの場合

●住宅建築費/3214.9万円

このように、住宅建築費の相場感としては3000万円台が平均的であることがわかります。2000万円の予算は相場より1000万円以上も住宅建築費を抑えることになるため、様々な制約が出てしまうことは間違いないでしょう。

快適な暮らしに必要な広さ

住宅の広さについては豊かな生活を送るための指標として、国土交通省より住生活基本計画というものが示されています。その中に、健康で文化的な住生活には不可欠な居住面積を示す「最低居住面積水準」と、豊かな住生活の実現に必要な居住面積を示す「誘導居住面積水準」があります。また、誘導居住面積水準は「都市居住型」と「一般型」に分かれます。

●都市居住型：都心とその周辺での共同住宅居住を想定
●一般型：郊外や都市部以外での戸建て住宅居住を想定

戸建ての建築をご検討中の方は、誘導居住面積水準（一般型）をご参考ください。それぞれの面積水準を求める式は以下のようになります。

3人家族の場合

4人家族の場合

上記の内容から、3人世帯で約30坪、4人世帯で約38坪が豊かな住生活を実現するのに必要な広さの目安となることがわかります。

2000万円で家を建てられるの？

建物のみの話にはなりますが、2000万円で住宅を建築することは可能です。ただし、注文住宅となると少し疑問が残ります。「2000万円以下の家」を打ち出しているローコスト住宅のホームページを見ると、「○パターンから選べるプラン」と目にします。

お住まいになる方に合わせたフルオーダーではなく、決まったパターンから選択するセミオーダーの形式になっていることがほとんどです。コストを抑えるために致し方ない部分ではありますが、設計の自由度が低く「本当に注文住宅？」というケースもあるため注意が必要です。

2000万円で家を建てる場合の建物

福岡県内で2000万円の予算で家を建てたいと考えた場合、購入できる家の特徴としては以下のようなものがあります。

●ローコストの注文住宅
●ローコストの建売住宅
●シンプルな外観や間取り

それぞれ順番に解説します。

ローコストの注文住宅

福岡県内で2000万円の予算で家を建てたいと考えた場合、住宅建築用の土地をお持ちでなければ福岡市内を除外することになるでしょう。SUUMOによると2023年8月現在の福岡市内の住宅建築用の土地の相場は以下のようになっています。

3〜４人家族が生活するのに必要な住宅の広さの目安を30坪とすると、最も価格の安い福岡市東区でも土地だけで約1300万円となります。安さが売りのローコスト住宅でも700万円での建築は現実的ではありません。そのため、2000万円の予算の場合は福岡市を除外し、郊外の土地を購入することになります。

また、1000万円台のローコスト住宅は、住宅の広さが20坪台のものが多く見られます。そのため、建物もかなりコンパクトになるでしょう。設計の自由度が低くなりがちなローコスト住宅でコンパクトなものとなると、満足のいく間取りができるのか、暮らしやすさを感じられるのかという懸念が残ります。

ローコストの建売住宅

福岡県内で2000万円の予算で家を建てたいと考えた場合、住宅建築用の土地をお持ちでなければ建売住宅を購入することを検討しても良いでしょう。

2023年8月現在、SUUMOで「福岡県内の2000万円未満の新築戸建て」を検索すると341件が該当します。ただし、福岡市は該当がなく30坪未満の住宅が多数です。職場などへのアクセスに加えて、家族が快適に暮らせる広さや間取りになっているかなどをしっかりと検討する必要があります。

シンプルな外観や間取り

外観に凹凸が多いと、延床面積は同じであっても建物の表面積が大きくなります。そうなると、材料費や工事の手間も増えてしまいコストも上がります。

最もコストを抑えられる家の形は、凹凸の少ないスクエア型の総2階です。シンプルな形状で気密性を確保しやすいという特徴はあるものの、人によっては面白みがないデザインと感じてしまうかもしれません。また、外観に制約が出れば間取りも必然的にシンプルなものになっていきます。

2000万円で家を建てるのに向く人

2000万円の予算で家を建てるのに向いてる人は以下の通りです。

●少人数の暮らしを想定している方
●建物へのこだわりが強くない方
●住み替えを検討している方

それぞれ順番に解説します。

少人数の暮らしを想定している方

豊かな住生活の実現に必要な居住面積やローコスト住宅の相場感を見ても、2000万円の予算であれば20坪〜30坪の住宅が現実的な広さとなります。

4人で暮らすには手狭に感じる可能性が高いため、ご夫婦のみ又はご夫婦＋お子さまなどの3人までの暮らしを考えている方に適した広さの家と言えるでしょう。

建物へのこだわりが強くない方

コストを抑えるために外観や間取りは非常にシンプルなものになります。また、オプションで設備などを変更すれば住宅建築費は上がってしまいます。

様々な要望は反映できないと考えておいた方が無難でしょう。それらを踏まえて、建物へのこだわりが強くない方は満足できる住宅が手に入る可能性はあります。

住み替えを検討している方

高齢になって住み替えをおこなう場合、住宅の耐用年数は気にする必要はありません。しかし、住宅ローンの借り入れが難しいことがあります。

住宅ローンの完済年齢は80歳未満が一般的です。高齢になるほど短期間での返済が必要となるため、2000万円の予算で家を建てるのは適していると言えます。

2000万円で家を建てるポイント

完成後に後悔しない2000万円で家を建てるポイントは以下の通りです。

●住宅の広さが十分か確認する
●平屋は意外とコストがかかる
●光熱費なども合わせて考える

それぞれ順番に解説します。

住宅の広さが十分か確認する

夢のマイホームを建てて豊かな暮らしを実現するには必要な広さがあります。親との同居などの将来的なことも見据えて、どの程度の広さが必要かしっかり検討しましょう。

平屋は意外とコストがかかる

終の棲家として平屋を検討している方もいるでしょう。しかし、同じ延床面積の場合、総2階に比べて基礎や屋根などのコストが高い部分の面積が大きくなるため割高になるだけでなく広い土地も必要になります。

光熱費なども合わせて考える

ローコストにするには建材や設備のグレードを抑える必要があります。そのため、住宅の性能も低くなる恐れがあり、エアコンなどの光熱費は高くなる可能性があります。

まとめ

本記事では、2000万円の予算で注文住宅の家を建てられるのかどうか、2000万円の予算でどのような家を建てられるのかをわかりやすく解説しました。

2000万円の予算でもローコスト住宅や建売住宅であれば建築や購入は可能です。しかし、エリアや建物に制限が出ることも十分に考えられます。また、住宅性能に関連した快適性や省エネ性、住宅の耐用年数などに過度な期待は禁物です。

福岡工務店では、30年先を見据えた高性能住宅をお客様の理想に合わせた完全自由設計でご提案しております。決して安さが売りの建築会社ではありませんが、快適性と省エネ性を両立させることで、暮らしやすくお住まい後のコストを抑える家を建てておりますので、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

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