強風や水害も対策された家
福岡県では、台風による強風被害や豪雨による浸水被害が頻発しています。今後も災害がなくなることは考えにくいため、強風や浸水の対策をしておく必要があります。
台風による強風で被害を受けやすい屋根材は、ガルバリウム鋼板を縦ハゼ葺きして耐久力を高めています。また、外断熱で隙間をなくし、豪雨による浸水の被害への対策をおこなっています。
台風から家を守る
台風による強風の被害を抑えるのに重要なのは、屋根材やサッシの選び方と施工精度です。
屋根材の特徴と比較
台風で被害を受けやすいのは屋根材です。強風による屋根への影響をまとめると以下のようになります。
風の強さ | 平均風速 | 瞬間風速 | 屋根への影響 |
---|---|---|---|
強い風 | 15以上〜20未満 | 20〜30 | 屋根瓦・屋根葺材がはがれるものがある |
非常に強い風 | 20以上〜30未満 | 30〜40 | 屋根瓦・屋根葺材が飛散するものがある |
強烈な風 | 30以上〜35未満 | 40〜50 | 固定が不十分な金属屋根の葺材がめくれる |
近年の台風や豪雨などの災害の多さを考慮すると、「強烈な風」の平均速度・瞬間風速を基準にする必要があります。つまり、正しく固定された金属屋根で考えておかないと、瓦屋根やスレート屋根では破損する機会が多くなっているのです。
瓦屋根
瓦屋根は重くて耐久性が高いのが特徴ですが、重さゆえに台風などの強風で飛ばされると非常に危険な屋根でもあります。
瓦屋根は桟木(さんぎ)と呼ばれる細い材料に瓦を釘打ちしています。強風の場合、風は吹き上げてきますので必ず瓦の隙間から風が侵入します。よって釘打ち部分が劣化(桟木の腐食など)したり、想定外の風の影響で瓦が飛ばされてしまうことがあるのです。
スレート屋根
スレート屋根は軽くて耐久性が高いのが特徴です。しかし、金属屋根と比較すると組み合わせているパーツが小さいため重ねて施工します。
瓦と比較して風が入り込む隙間は少ないですが、その分、軽い素材なので同じく強風で飛ばされてしまう可能性があります。また、素材の強度が高いわけではないので飛散物で割れてしまう可能性もあります。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は金属製で風に強く錆びにくいのが特徴です。瓦やスレートと比較してパーツの面積が広く、板金工事でそれぞれをかみ合わせて施工します。さらに、棟から軒に向かって縦に葺く「縦ハゼ葺き」で施工すれば耐久力はより高まります。
福岡工務店では、「風で飛ばされにくい」「水の侵入を防ぐ」「軽くて地震に強い」という理由からガルバリウム鋼板の屋根材を標準にしています。
詳しくは「屋根材にはガルバリウム鋼板」のページをご覧ください。
縦ハゼ葺きが標準
福岡工務店では、ガルバリウム鋼板の屋根工事は縦ハゼ葺きを標準施工としています。縦ハゼ葺きは、屋根の意匠性は限られてしまいますが、風雨に対して以下のメリットがあります。
●水が流れやすく屋根からの雨水の侵入をより防ぐことができる
●太陽光パネル設置の際、屋根材に釘で穴をあけない
●風に飛ばされにくい構造である
サッシとシャッター
台風による強風では、窓に風圧がかかり窓枠の隙間から雨水が侵入する恐れがあります。福岡工務店が採用する高性能樹脂サッシには様々な検査基準があり、その中で水密性能も測定されています。
また「防風対策としてシャッターは効果的か?」という質問がよくあります。最近の住宅には「コストがかかる」「デザインが損なわれる」「メリットもデメリットもある」などの理由から、シャッターが標準で付いていない場合が多いです。
強風時の風速を考えるとシャッター素材は簡単に吹き飛ばされてしまうことや、飛来物による損傷防止については防犯ガラスや飛散防止フィルムなどの選択肢もあるためです。このような理由から、シャッターは施主様の考え方次第で導入の有無を判断することになります。
耐風性の鍵は施工精度
風雨対策で重要なのは下地処理です。福岡工務店では、防水シートの施工や気密テープの貼り方や窓周りなどの特に雨水が侵入しやすい箇所は、特に厳しく防水施工を管理しています。
注文住宅は、施工精度によって品質が大きく変わります。だからこそ福岡工務店では、施工管理を徹底し安心安全な住宅の提供に努めています。
豪雨から家を守る
住宅における水害とは建物への水の侵入です。近年は、豪雨災害によって冠水や河川の氾濫が多発しています。
浸水被害は深刻
河川の氾濫などで押し寄せてくる水は泥水です。床下浸水が起こると床下に汚泥が堆積して雑菌が繁殖しドブのような悪臭が発生します。木造住宅の場合、土台を含めた構造材がダメージを受けて住宅の劣化を早めてしまいます。
また、被災後に床下や壁の中に湿気が溜まっていると腐朽菌やシロアリの被害を引き起こします。さらに、床上浸水が起こると構造材のダメージに加えて、住宅設備機器や家財、そして、何より悲しいのは思い出の品々を処分しなくてはならなくなることです。
床下浸水は保険対象外
じつは、床下浸水は保険対象外です。床下浸水になった時の対応は以下の通りですが、これらを自己責任でおこなうことになります。
●床材や畳などの下地を外して汚水の状態を確認する
●床下に溜まった汚泥や汚水を掻き出して綺麗にする
●水に浸かると断熱機能を失う断熱材を除去・新設する
●基礎に損傷や影響がないかを確認する
●ベタ基礎コンクリートの場合、水道水などで洗い流す
●基礎の通気口に送風機などをつけて床下を乾燥させる
●床下を消石灰(強アルカリ性の殺菌作用)で消毒する
●必要に応じて調湿剤や消臭剤を配置する
浸水の原因
水は家のあらゆる穴や隙間から侵入してきます。日本の住宅の多くはコンクリート基礎の風通しを良くするため、基礎に通気口があるか、基礎パッキンという基礎と土台の間に空気を通す固いプラスチックのスペーサーを挟み込んでいます。
つまり、通気を良くするための工法が、結果的に自由に水の侵入を許してしまう環境をつくりあげているのです。
浸水被害をなくす方法は隙間をなくすことですが、床下の通気を優先する工法では考え方が矛盾するので不可能です。細々したアイデアで浸水を防ぐ住宅も考えられていますが、いざというときにしっかり機能するように点検や動作の確認は必須です。
浸水の対策
普通に建築しても水害に強い家、床上1mの水に浸かっても室内に水が入らない家、じつはそれが福岡工務店の家なのです。なぜなら福岡工務店の家には、ほとんど隙間がないからです。
福岡工務店の外断熱工法は基礎の空間も室内と同一化し、断熱層はもちろん、コンクリートの打ち継ぎまで徹底的に気密処理をおこないます。隙間がほとんど存在せず、必然的に水害に強い家となっているのです。